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開業医が知るべき「法人から個人への賢い資産移転戦略」vol.1

~多角的アプローチで実現する効率的な財産承継~

はじめに:成功の先に待つ新たな課題


開業医として順調に事業を拡大され、医療法人の財務基盤も安定してきた今、多くの先生方が新たな課題に直面されています。それは「法人に蓄積された豊富な内部留保を、いかに効率的かつ税務上有利に個人資産として移転するか」という重要な問題です。

単純な役員報酬の増額では高い税負担を伴い、将来の相続を考えると現金保有のままでは必ずしも最適解とは言えません。このような状況において、複数の手法を組み合わせた戦略的なアプローチが求められています。



従来の資産移転方法の限界


役員報酬による移転の問題点:役員報酬を増額して個人に資産を移転する場合、所得税率は最高55%(住民税含む)に達します。年収3,000万円を超える場合、実効税率は50%を超えるため、法人から支払った金額の半分程度しか手元に残らない計算になります。

配当による移転の非効率性:配当所得は、法人税課税後の利益から支払われるため、法人税と所得税の二重課税状態となります。高額所得者には配当控除制度の恩恵も限定的です。

現金保有のリスク:法人での現金蓄積は、将来の相続時に額面通りの評価となるため、相続税負担が重くなります。また、インフレリスクや機会損失の可能性も考慮すべき要素です。


次回は多角的な資産移転戦略についてご紹介いたします。

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